漱石流「I  love you」

映画の字幕翻訳者、戸田奈津子さんは、役者の口数も考慮しながら字幕を考える。
すごいなぁ~と、感心してしまう。

 

ところで、時に英語の授業で「I love you」を夏目漱石先生が訳すと、
「月が綺麗ですね」。
その場面を想像すると、直接的な言い方よりも深みがある。

 

ならば、こんな場面はと思ってしまう。
クリスマスの夜。
「雪乃」さんという愛している女性と歩いている。
すると、初雪がぱらぱらと舞い降りてきた。
彼は雪乃さんを一瞬見つめ、空を見上げ「雪、きれいだね」。
 
では、こんな場面では、
月のきれいな夜に振られたとき、

彼は月を見上げ、「君は、あの月に帰ってしまうのか」。

 

なんて、暇人は想像するのでした。


※ 月の傑作写真は志賀正義さん提供です。
ちなみに、こんな場面だったら、

「月に向かって二人で飛び発たないか」。