新年のごあいさつ

平成から新しい時代に向けて

 

 

全国公立高等学校事務職員協会 会長 秋田  剛

 

 

 

会員の皆様には、全国協会活動にご協力いただきありがとうございます。

 

平成の時代も4月末をもって終わりとなり、新しい時代を迎えます。平成を振り返りますと、災害の多い時代でした。特に、昨年は、災害が多くそれも短期間に集中した年でした。自然災害は予測が難しく判断に迷うことが多々あります。その経験を生かし、事前に準備できることをしておくべきであり、そのための研究も必要です。現に、研究大会において、災害に関する研究発表も多くあり、参考にしていただいていることと思います。

 

本会の会則では、目的として第2条に「会員相互の緊密な連携のもとに、学校経営と事務管理の研究並びに会員の資質向上を図り、もって学校教育効果の進展に寄与する」とあります。また第3条では、目的達成のため「① 学校経営と事務管理に関する研究、② 会員の教養と資質向上に関する研究、③ 研究大会の開催、④ その他本会の目的達成に必要な事業」を行うとしています。つまり、単に研修を目的としているのではなく、研究や資質向上を図る必要があります。しかしながら、研究発表をすることが難しいということを聞きます。本務の合間を縫っての研究、集まっての研究発表の議論、また、研究発表をするための題材探しなど難しい状況があると聞いています。そういった中で、研究発表をされた方には、そのご苦労に感謝するとともに、敬意を表します。

 

とかく、研究発表は、発表のための研究であり、本来の目的とはずれている、また、各協会の発表としては役に立つが、他協会には参考にならないということも聞きます。しかし、私はそうは思いません。その協会が、何に困っているか、それを解消するためには何が必要なのか、どのような方法が良いのかなどを知ることは決して無駄になることではないと考えます。また、研究発表に携わった方においても、本務の合間を縫っての研究であり負担になっているかと思いますが、研究を通じて得られたことは、自身の資質向上につながっているのではないでしょうか。そして、何よりも、一緒に研究した仲間との会話や交流は、その方にとっての今後の大きな財産になると思います。これこそが本会目的達成の根幹、骨格をなすものと考えられます。忙しい中、研究をされている方、これから研究をされる方、大変かとは思いますが、前向きにとらえて頑張っていただきたいです。

 

平成31年は、平成最後の年になります。消費税の増税や就学支援金に伴うマイナンバーの導入などもあり、いろいろな課題が出てくると思います。その課題解消に向けて、会員間の情報共有や研究が必要になります。今後も全国協会が常にそういった場になり、会の目的でもある学校教育効果の進展に寄与できるようさらに、会員の皆様とともに努力していきます。