新年のご挨拶

    謹んで新年のお喜びを申し上げます。

 会員の皆様においては日頃より本会の活動にご協力いただきありがとうございます。

 

皆さんにとって令和5年はどのような年だったでしょうか。

3年間にわたって騒がれた新型コロナウイルス感染症は2類から5類に変更となり、様々な活動制限が解除され、落着きを取り戻した年となりました。しかし、協会ニュース 212号にも書きましたが、「4年ぶりの〇〇〇」という言葉をよく耳にしました。人間の記憶というものはとてもあいまいで、数年前の出来事やノウハウを思い出すことも難しく、記録を探したり、前任者や先輩に教えていただくなど、時間も労力もかける結果となりました。

一日も早く以前のような落ち着いた時間を取り戻せるよう祈るばかりです。

 

ところで皆さんは「Z世代」についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。端的ですが「ゆとり世代の次」、「調べ上手」、「SNSでの交流」。個人的にはこんなイメージです。調べてみると、欧米発祥の言葉のようで、スマートフォンやSNSの普及期に生まれ育ったZ世代は、物心がつく頃にはモバイル端末に触れたり、SNSによる交流が当たり前でした。

社会では、今後10年間はこの世代の活躍がおおいに期待されています。職員の採用を長きにわたって見送ってきたことにより、現在の中間層に穴が開いてしまい、この世代に頼らざるを得なくなりました。

ところがそんな重圧もあるせいか、心の病を抱えて休んでしまう若手職員が全国的に見ても多いようです。私はこの現状を重要問題ととらえ、昨年から注視してまいりました。毎年開催する全国研究大会では、若手職員を対象に分科会を企画・運営しました。参加された皆さんには、同じ職を持ち、同じ悩みを抱える若手会員が集まり、活発なコミュニケーションをとおして、孤独ではないこと、小さなきっかけや些細な会話から人と人がつながることなど、これらの重要性を感じ取っていただけたと自負しております。

 

「Z世代」の君たちへ

みんなは孤独でもなく、これからの学校や社会の中心的存在です。困った時には同僚や先輩、上司を頼ってください。失敗した経験は誰もが持っています。きっと楽しい経験談が聞かれることと思います。また、どんな小さなことでもかまいません。何かを成し遂げたならば、それを自分の成功体験ととらえ、達成感を感じてください。頑張らなくていいです。是非とも楽しんでください。我々全国協会は皆さんを応援しています。

 

今年の全国研究大会は福岡県福岡市で開催します。多くの会員の方、特に「Z世代」の方はたくさん参加していただき、感動というお土産を持ち帰ってください。そしてその経験を次の世代に繋げてください。そうすることで、きっと前向きになれるはずです。

 

今年も魅力ある全国協会となるよう理事一同が「チーム全国」となって、活動してまいります。

頑張った人も、頑張れなかった人も、満足した人も、満足できなかった人も、今年が良い年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

 

   

全国公立高等学校事務職員協会

会 長 川島  武

(所属:千葉県立船橋高等学校)